亜鉛とは
亜鉛は成人の体内に約2g含まれます。
成人ではそのほとんどは筋肉と骨中に
さらに皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在
さまざまな酵素の構成要素 200以上の酵素反応に必要
亜鉛の吸収と働き1)
亜鉛の吸収量は、摂取量や一緒に存在する他の成分により変動しますが、約30%
この部分はとても重要で、フィチン酸、リン(P)があると吸収は最低4%まで低下します。多くて40%
玄米、全粒粉などと同時に摂取すると10%以下まで低下するという報告あり。
全粒粉は発酵(パンなど)にすると亜鉛の吸収におよぶ影響は少なくなる、と報告あり
亜鉛は数百におよぶ酵素たんぱく質の構成要素として、さまざまな生体内の反応に関与しています。アミノ酸からのたんぱく質の再合成、DNAの合成にも必要なので、胎児や乳児の発育や生命維持に非常に重要な役割を果たしているほか、骨の成長や肝臓、腎臓、インスリンを作るすい臓、精子を作っている睾丸など、新しい細胞が作られる組織や器官では必須のミネラルです。また、体の細胞にダメージを与える活性酸素を除去する酵素の構成成分であるほか、味覚を感じる味蕾細胞や免疫反応にも関与しています。
近年、糖尿病患者に亜鉛サプリメント与えて空腹時血糖、HbA1c、血清インスリンおよび血清亜鉛濃度への効果を分析した結果、亜鉛サプリメントの摂取は空腹時血糖値の低値と関連が認められたことが報告されています5)。
亜鉛の1日の摂取基準2)3)
日本人の食事摂取基準(2015年版)では
1日の摂取の推奨量は18~69歳の男性で10㎎、70歳以上の男性で9㎎、
18~69歳の女性で8㎎、70歳以上男性で7㎎となっています。
・・ 細かい約10mgでよいと思います。 サプリメントの量もほとんど10mg
●通常の食事による、亜鉛の過剰摂取の可能性は低いですが、
亜鉛の過剰摂取は銅欠乏、貧血、胃の不調など様々な健康被害が生じることが知られているため、
耐容上限量は18~29歳の男性で40㎎、30~69歳の男性で45㎎、70歳以上の男性で40㎎、18歳以上の女性で35㎎と設定されています(表1)。 ・・30mgまでという事でよいかも 細かくはその時調べる
| 性別 | 男性 | 女性 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 年齢等 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 耐容上限量 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 耐容上限量 |
| 0~5(月) | - | - | 2 | - | - | - | 2 | - |
| 6~11(月) | - | - | 3 | - | - | - | 3 | - |
| 1~2(歳) | 3 | 3 | - | - | 3 | 3 | - | - |
| 3~5(歳) | 3 | 4 | - | - | 3 | 4 | - | - |
| 6~7(歳) | 4 | 5 | - | - | 4 | 5 | - | - |
| 8~9(歳) | 5 | 6 | - | - | 5 | 5 | - | - |
| 10~11(歳) | 6 | 7 | - | - | 6 | 7 | - | - |
| 12~14(歳) | 8 | 9 | - | - | 7 | 8 | - | - |
| 15~17(歳) | 9 | 10 | - | - | 6 | 8 | - | - |
| 18~29(歳) | 8 | 10 | - | 40 | 6 | 8 | - | 35 |
| 30~49(歳) | 8 | 10 | - | 45 | 6 | 8 | - | 35 |
| 50~69(歳) | 8 | 10 | - | 45 | 6 | 8 | - | 35 |
| 70以上(歳) | 8 | 9 | - | 40 | 6 | 7 | - | 35 |
| 妊婦(付加量) | +1 | +2 | - | - | ||||
| 授乳婦(付加量) | +3 | +3 | - | - | ||||
- 推定平均必要量:半数の人が必要量を満たす量。
- 推奨量:ほとんどの人が必要量を満たす量。
- 目安量:一定の栄養状態を維持するのに十分な量であり、目安量以上を摂取している場合は不足のリスクはほとんどない。
- 耐容上限量:過剰摂取による健康障害を未然に防ぐ量。
平成27年国民健康・栄養調査における食品群別摂取量は8.0㎎で、
食品群別に摂取量の内訳をみると、穀類からの摂取量が最も多く、次いで肉類、魚介類でした。
亜鉛が不足するとどうなるか2)
亜鉛が不足すると、たんぱく質やDNAの合成がうまく行えなくなり、成長障害が起こります。髪は蛋白85%
また、亜鉛は味を感じる味蕾細胞の産生に必須で亜鉛不足で味覚障害になる可能性があります。
亜鉛不足によるほかの症状として、貧血、食欲不振、皮膚炎、生殖機能の低下、慢性下痢、脱毛、免疫力低下、低アルブミン血症、神経感覚障害、認知機能障害などのさまざまな症状が現れます。
植物性食品に多く含まれる食物繊維やフィチン酸(穀類、豆類に多い)などは、亜鉛の吸収を妨げます。
また、加工食品に多く含まれる食品添加物が、(保存剤のリン) 亜鉛の吸収を阻害し、亜鉛欠乏になる場合もありますので、特定の食品に偏った食事をしないよう注意が必要です4)。
近年、若い世代での、食生活の乱れによる亜鉛欠乏により、味覚障害を訴える人が増えてきています。
この多くは保存剤の入った食品の摂取や、クリームその他のお菓子系統に入っている軟化剤?に関与
とてもおいしいと感じるクリームなどが関与
そのほか、アルコールの摂取により、亜鉛の排出量が増加します。
亜鉛の過剰摂取の影響
亜鉛の過剰摂取は健康に悪い影響があります。
日常的に高濃度の亜鉛を摂取することは、良性の前立腺肥大リスクを増加させる可能性があります。
1日あたり100㎎の亜鉛サプリメントの毎日の摂取、または10年間以上の摂取は、前立腺がんリスクを増加させる可能性があるとの報告もあります5)。
また、亜鉛の過剰摂取により、銅の吸収阻害による銅欠乏(これに関連して貧血が起こり得る)、吐き気、嘔吐腎障害、免疫障害、上腹部痛、消化管過敏症、HDLコレステロールの低下、低銅血症、下痢などのおそれがあります5)。
亜鉛を多く含む食品・食べ物6)
亜鉛を多く含む食品には魚介類、肉類、藻類、野菜類、豆類、種実類があります。
特にかき(養殖/生)には100gあたり14.5㎎と亜鉛が多く含まれるほか、
うなぎの蒲焼100g(1串)には2.7㎎、
豚・肝臓生100gあたり6.9㎎と魚介類や肉類に亜鉛が多く含まれています。
一般的な食品スーパーなど身近なところで購入できる食品で、調理しやすく、日常的に摂取しやすい食品から亜鉛を多く含む食品を表2から表7にまとめました。


| 食品名 | 可食部100g当たりの成分量 | 食品の目安重量(廃棄部分を含む) | |
|---|---|---|---|
| 亜鉛(㎎) | 単位 | 重量 | |
| かき 養殖 生 | 14.5 | 1個(むき身) | 15g |
| かたくちいわし 田作り | 7.9 | 1食分 | 20g |
| しらす干し 半乾燥品 | 3.0 | 大さじ1 | 5g |
| 加工品 かつお節 | 2.8 | 1食分 | 2.5g |
| うなぎ かば焼 | 2.7 | 1串 | 100g |
| まさば 生 | 1.1 | 1尾 | 500g |
| まあじ 皮つき 生 | 1.1 | 1尾 | 160g |
- 可食部とは、食品全体あるいは購入形態から廃棄部位(頭部、内臓、骨、ひれなど)を除いたものです。
| 食品名 | 可食部100g当たりの成分量 | 食品の目安重量(廃棄部分を含む) | |
|---|---|---|---|
| 亜鉛(㎎) | 単位 | 重量 | |
| ぶた 肝臓(レバー) 生 | 6.9 | 1人前 | 100g |
| うし [交雑牛肉] もも 赤肉 生 | 4.8 | 1枚 | 200g |
| うし [交雑牛肉] リブロース 赤肉 生 | 4.5 | 1枚 | 200g |
| ぶた [大型種肉] かたロース 赤肉 生 | 3.2 | 1枚 | 200g |
| ぶた [大型種肉] かた 赤肉 生 | 3.1 | 1枚 | 200g |
| にわとり [若鶏肉] もも 皮つき 生 | 1.6 | 1枚 | 200g |
| 食品名 | 可食部100g当たりの成分量 | 食品の目安重量(廃棄部分を含む) | |
|---|---|---|---|
| 亜鉛(㎎) | 単位 | 重量 | |
| あまのり 焼きのり | 3.6 | 1枚 | 2g |
| わかめ カットわかめ | 2.8 | 1人前 | 10g |
| あおさ 素干し | 1.2 | 小さじ1 | 2g |
| 刻み昆布 | 1.1 | 1食分 | 2.5g |
| ひじき ほしひじき 鉄釜 乾 | 1.0 | 大さじ1 | 2g |
| 食品名 | 可食部100g当たりの成分量 | 食品の目安重量(廃棄部分を含む) | |
|---|---|---|---|
| 亜鉛(㎎) | 単位 | 重量 | |
| 切干しだいこん 乾 | 2.1 | 1食分 | 10g |
| えだまめ 生 | 1.4 | 10さや(さやつき) | 30g |
| しそ 葉 生 | 1.3 | 10枚 | 7g |
| たけのこ 若茎 生 | 1.3 | 1本 | 1kg |
| ごぼう 根 生 | 0.8 | 1本 | 180g |
- 「食品成分表」には、生の状態だけではなく、「ゆで」「焼き」「油いため」など調理した状態に分類した成分値も収載されています。調理法により食品の成分値、食品重量が変化します。食品重量については、例えばゆでる場合、食品の水分が流れ出て重量が減る食品とゆで湯を吸収して重量が増える食品がありますので、ゆで100gとは、生100gをゆでた場合の重量ではなくゆでた状態での100gです。
- 可食部とは、食品全体あるいは購入形態から廃棄部位(野菜の皮や根、芯など)を除いたものです。
| 食品名 | 可食部100g当たりの成分量 | 食品の目安重量(廃棄部分を含む) | |
|---|---|---|---|
| 亜鉛(㎎) | 単位 | 重量 | |
| きな粉 全粒大豆 黄大豆 | 4.1 | 大さじ1 | 6g |
| 油揚げ 生 | 2.5 | 1枚 | 20~30g |
| 糸引き納豆 | 1.9 | 1個 | 30~50g |
| 生揚げ(厚揚げ) | 1.1 | 1枚 | 120~140g |
| あずき こし生あん | 1.1 | 1カップ | 170g |
| 焼き豆腐 | 0.8 | 1丁 | 300~400g |
| 食品名 | 可食部100g当たりの成分量 | 食品の目安重量(廃棄部分を含む) | |
|---|---|---|---|
| 亜鉛(㎎) | 単位 | 重量 | |
| かぼちゃ いり 味付け | 7.7 | 大さじ1 | 10g |
| ごま いり | 5.9 | 大さじ1 | 9g |
| アーモンド 乾 | 3.6 | 10粒 | 14g |
| らっかせい ピーナッツバター | 2.7 | 大さじ1 | 10g |
| くるみ いり | 2.6 | 1粒 | 5g |
| らっかせい 乾 大粒種・小粒種 | |||
